大きく羽化させるべき種類です。
ヨーロッパミヤマ、アクベシアヌスミヤマ、ユダイクスミヤマ
これら3種類の♂が仮に70mm前後で羽化した場合
断然カッコいいのは、ヨーロッパミヤマです。
アクベシアヌスとユダイクスの70mmは
ヨーロッパミヤマに比べて顎が細く、頭幅の迫力もありません。
過日、不意に気付いた事があります。
明らかに顎が細い個体もいます。採取地の違いなのか不明です?
サイズは上の写真の♂とほぼ同じ、でも顎が細い♂ これ→
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産卵について
卵はあまり沢山産まない傾向であると思います。
ヨーロッパミヤマでは♀1匹で50~80個産卵しますが
本種では30頭前後で止ります。私が下手なのかな?
初めて飼育したときは♂1匹と♀3匹でブリードしました。
産卵セットを定期的に調べて卵を取出しました。
♀3匹のうち、1匹の産卵状況は以下の結果になりました。
7/12 | 7/19 | 7/24 | 7/27 | 7/30 | 8/3 | 8/6 | 8/18 | 9/10※ | 9/26 | |
5 | 6 | 2 | 3 | 2 | 0 | 0 | 6 | 3 | 0★ | 計27個 |
※ 9/10フセツぼろぼろ ★ 他界
今思えば、まめに調べたなぁ・・・と関心します。
この♀は27個産卵してくれましたが、無事に孵化したのは16個でした。
温度影響もありますが卵は3週間~1ヶ月程で孵化するように思います。
3匹の♀を、♀①~♀③と仮称して、産卵数と孵化数を下表にまとめました。
| 産卵数 | 孵化数 |
♀①49mm | 27個 | 16個 |
♀②42mm | 21個 | 3個 |
♀③49mm | 14個 | 5個 |
この表で、産卵数-孵化数は、腐敗卵 又は 未孵化卵の数に相当します。
差し引きの大半は腐敗卵です。恥ずかしい結果です。
卵は清潔に管理していたのですが、なぜ孵化しないか、原因は不明です。
卵で取り出さないほうが良いのか?なんとも言えません・・・。
なぜなら、本種に限らず、取り出した卵が殆ど腐敗しないときもあれば、
直ぐに腐敗するときもあります。
ミヤマクワガタはマット産みが基本で
卵の周囲をマットで保護するように産むため、
容器側面から卵が見えることは、まずありません。
そのため、失敗を予測する事ができません。
幼虫が見えるまで放置すれば手間要らずで楽ですが、
結果が判るまで1~2ヶ月はかかります。
後食をはじめると寿命が限られており2~3ヶ月程度で他界するため
待っていると手遅れになります。必ず繁殖させたい時は
気になればマットを調べて、産卵していなければ
♂ともう一度交尾させるか、または条件を変えるか
検討の余地が必要だと思います。
※ あくまでも1つの方針です。
幼虫飼育
孵化した幼虫は初め120cc程度のカップで飼育して
その後、適度な間隔でマット交換を繰返し、
850cc、1500cc、♂のみ3000ccと
成長の度合いに応じて容器サイズを変えました。
羽化
羽化は1年1化と2年1化で2分裂しました。
1年で羽化した♂は、ほんと、しょぼかった記憶があります。
2年1化では ♂81、82、86mm・・・
♀は45~52mmでした。
以上、最初に飼育したときはこんな感じでした。
あまり参考になるデータでなく申し訳ないです。
■ 補 足 ------------------------------------
ミヤマ幼虫の飼育方法において、一番大切なのは
どのようなタイミングで交換するかだと思います。
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90mmUPのケルブスを羽化させている方から聞いた方法では
ミヤマ幼虫の飼育はとにかく触らないこと、だそうです。
孵化した幼虫をいきなり大きな容器で飼育されるそうです。
具体的には
1本目:初令を1400ボトルで8~12ヶ月間
2本目:♂は2000ブローもしくは2300ボトル、
♀は1400ボトルで8~16ヶ月
なんと、ずぼらな放置飼育だなぁ・・・と思いますが、
マットの水分蒸発だけは心遣いを忘れずに・・・。
2本目の交換で、ケルプスなら15~20g、
ユダイとアクベなら25g以内のタイミングでの入れ替えが好成績。
そのあとはひたすら蛹化しないのを祈るだけ。
ただし、孵化10ヶ月でケルプスで25g以上、
ユダイとアクベで30gを越える幼虫は早期羽化で良くないと・・・。
温度は18℃以下で飼育されているようです。
最近は私もずぼら放置でどうなるか試しています。
(この方法は1例にすぎません。絶対的とも断言できません)
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